バドミントンでよく質問されるのが「ネットの高さって何センチ?」という点です。実は公式ルールでは中央と端で高さが違います。さらに学校の体育館と家庭用では設置方法にも差があります。
本記事では日本バドミントン協会が公開している競技規則を参照し、ネットの高さ・幅・サイズの公式数値から、体育館での設置方法、ネット際でのプレーに関わるルールまで分かりやすく解説します。
- ネット高さの公式数値(中央152.4cm/端155cm)
- なぜ端のほうが高いのか
- ポールの高さとネットの規格
- 学校と家庭用での設置方法の違い
- ネット際のプレーで注意すべきルール
バド研究パパ初心者はもちろん、体育指導者・部活顧問・家庭用ネットを検討中の方にも役立つ内容です。
バドミントンのネット高さ|公式ルール


バドミントンのネットの高さは、中央152.4cm、両端155cmと定められています。ネットはまっすぐ水平ではなく、中央に向かってわずかに沈む形になるのが特徴です。
これはバドミントンの競技特性に合わせた設計で、前後のショット展開にも影響します。



ネット前の攻防は数cmで勝敗が変わるため、この差はプレーに影響します。
競技規則では次のように定められています
コート面からのネットの高さは、中央で1.524m、ダブルスのサイドライン上では1.550mとする。
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第1条 第10項
なぜネットの高さは端と中央で異なる?


バドミントンのネットは、中央の方が低く、支柱側の方が高いという特徴があります。これはネットの自重で中央が沈むことを前提に設計されているためです。
公式規則では
中央:152.4cm
支柱側:155cm
と定められており、沈んだ状態でこの高さになるようにネットを張るのが正しい方法です。
中央付近はドロップやヘアピンなどの精度が求められるショットが通過する場所でもあるため、中央が低い設計は競技的にも合理的な構造といえます。
学校の体育館にある競技用ネットはこの高さ差を再現できる構造になっています。一方で、家庭用やレクリエーション用の簡易ネットでは支柱の剛性やテンション機構の違いから、高さ差を再現できない場合があります。
ネットの幅とサイズ規格について


ネットの縦方向の長さ(丈)は76cmで、ダブルスコートを覆うため幅は6.10m以上と規定されています。
上部には75mmの白帯が巻かれ、この白帯のテンションをワイヤーで整えることでネットの高さを一定に保ちます。網目の大きさも15〜20mmと定められており、シャトルが通過しない設計になっています。
家庭用ネットでは白帯が簡易仕様だったり、幅が短かったりすることもあるため、公式サイズを求める場合は注意が必要です。
上記の内容は競技規則をもとに解説しています(開いて根拠を見る)
ネットは、濃い色で、一様な太さの細紐で均等に15mmから20mmの網目で作られたものとする。
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第1条 第6項
ネットは、丈が760mmで、幅は少なくとも6.1mはあるものとする。
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第1条 第7項
ネットの上縁は、幅75mmの白色のテープを、二つ折りにして覆い、そのテープの中にコード(紐)またはケーブル(綱)を通す。このテープの上部は、紐または綱に密着していなければならない。
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第1条 第8項
ネット高さの測り方(測定方法)


バドミントンのネット高さは、専用の測定器を使って確認することが最も正確で推奨される方法です。特に大会や公式競技では誤差が試合に影響するため、厳密にチェックされます。
公式競技では「ネット測定スケール」を使用
大会会場では、準備中に審判や運営スタッフがネットの高さを測定している光景をよく見かけます。
この際に使用されるのが、ネット測定スケール(ネット高度計)と呼ばれる専用器具です。
ネット高度計は以下の特徴を持ちます:
- ネット中央の高さを即座に確認できる
- ポールの高さを任意に固定
- スポーツ競技用に寸法が正確
公式競技ではネットの高さが規格内であることが求められるため、こうした専用器具を用いて正確に確認します。大会会場ではほぼ標準的に使用されています。
レクリエーション・体育館利用ではメジャーでもOK
一方、学校の体育館や市民利用などの一般的な環境では、メジャーや巻尺で測る方法で十分です。
測る際のポイントは以下:
- 測定位置は中央(支柱側ではない)
- ネットを張った状態で測る
- 白帯の上端が152.4cmになるよう調整
支柱側は規格通りの高さになるよう設計されているため、沈みやすい中央部の高さを基準に確認するのが正確です。
小学生・中学生・高校・大人で高さは違う?


結論として、バドミントンのネット高さは年齢やカテゴリーで変わりません。小学生でも大人でも、公式競技では中央152.4cm/端155cmです。
ただし学校現場では、子どもが扱いやすいように高さを任意で下げるケースがあります。体育の授業や遊びバドミントンでは安全性や運動量を優先するため、これは問題ありません。
一方で部活動や公式大会では、原則として公式高さで統一されます。特に中学・高校ではヘアピン、ドロップ、ロブといった前後の展開の基礎技術を学ぶため、公式高さで練習する指導者が多いです。
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ネットの高さとあわせて理解しておきたいのが、バドミントンコートのサイズです。
こちらの記事で詳しく解説しています。


バドミントンのネットは“どう設置する?”


ネットの高さを知ったら次に気になるのが、どう設置するのかという点です。
体育館で使う競技用ネットと、家庭用や屋外向けの簡易ネットでは、構造も設置方法も異なります。ここではその違いを整理します。
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バドミントンネットの張り方を詳しく知りたい方はこちら


体育館ではコード(紐)を引っ張ってテンションをかける


体育館で使う競技用ネットは、白帯に通したコード(紐)を支柱側のフックに掛け、フック位置を下げてテンションをかける方式です。その後ノブボルト(またはレバー)で固定し、高さを安定させます。
この方式により、中央152.4cm/両端155cmという公式の高さを再現できます。部活動や体育館ではこの方式が一般的で、中央のたわみの調整も支柱側で行います。
競技規則では「コードまたはケーブル」と表記されていますが、日本の体育館ではコード式が一般的です。
家庭用・屋外用は“簡易式”でテンション機構が異なる


家庭用ネットはネットを支柱に被せて固定し、支柱側の簡易フックをネットに引っ掛けて軽くテンションをかける方式が一般的です。
ただし競技用のようにコードで強く引く構造ではないため、ネットの高さは支柱の高さに依存します。中央の沈みもほとんど再現されません。
屋外では風の影響が出やすく、支柱をペグやウェイトで補助固定する場合もあります。
家庭用ネットは公式高さと異なることが多い


家庭用ネットはメーカー表記では「155cm」とされる製品もありますが、支柱が細く剛性が低いため、ネットを張った際に支柱がしなって沈み、実際の高さに誤差が出ることがあります。
また競技用のように白帯のコードに強いテンションをかける構造ではないため、表記通りの高さを安定して再現するのは難しい場合があります。
具体的な張り方・設置手順は別記事で解説
体育館で使用する競技用ネットは、コードの固定位置やテンションのかけ方、高さの合わせ方など、写真で見た方が分かりやすい部分があります。
そのため、設置手順については別記事で分かりやすく解説する予定です。
バドミントンのネット際のルール


ネット際は得点に直結しやすい一方で、フォルトが発生しやすい領域でもあります。
ここでは試合中に起こり得る5つのネット際ルールを整理します。



ネット際はルールの誤解が起こりやすいエリアでもあるため、試合中のトラブルを避けるうえでも知っておくと安心です。
【ルール①】ネットや支柱に触れたらフォルト


ラケット、身体、衣服がネットや支柱に触れた場合はフォルトです。
打った後の勢いで接触した場合も同様にフォルトとなります。
上記の内容は競技規則をもとに解説しています(開いて根拠を見る)
インプレーで、プレーヤーが
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第13条 第4項(1)
ラケット・身体または着衣でネットまたはその支持物に触れた場合、フォルトとなる。
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ネットに触れる行為は一般的に「ネットタッチ」と呼ばれます。
詳しいルールはこちらで解説しています。


【ルール②】ネット越しに相手コートに侵入したらフォルト


バドミントンはラケットの位置ではなく「打点の位置」で判定されます。
基本的にはラケットがネットの上から相手コートに侵入するとフォルトですが、打点が自コート側であった場合は例外的に認められます。
整理すると以下の表のようになります。
| ケース | 打点 | ラケット位置 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| ① 基本(フォルト) | 相手コート | 相手コート | フォルト | 相手のシャトルを奪う形 |
| ② 例外(OK) | 自コート | (打った後) 相手コート | OK | フォロースルーで越える場合 |
| ③ 2024年度以降(OK) | 自コート | (打つ瞬間) 相手コート | OK | 打点が自コート側であれば侵入可 ※2023年度まではフォルト |
上記の内容は競技規則をもとに解説しています(開いて根拠を見る)
インプレーで、プレーヤーが
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第13条 第4項(2)
ラケットまたは身体で、ネットの上を越えて、少しでも相手のコートを侵したとき
また、ラケットとシャトルとの最初の接触点が、ネットより打者側でなかったとき(ただし、打者が、ネットを越えてきたシャトルを、1回のストロークで打つ場合、ラケットがシャトルを追ってネットを越えてしまうのはやむを得ない)
【ルール③】ネット下侵入+妨害はフォルト


ネット下から身体やラケットが相手コート側に入り、相手の動作を妨害した場合はフォルトです。
侵入そのものは即フォルトではなく、妨害の有無が判定基準になります。
上記の内容は競技規則をもとに解説しています(開いて根拠を見る)
インプレーで、プレーヤーが
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第13条 第4項(3)
ラケットまたは身体で、ネットの下から、相手のコートを侵し、著しく相手を妨害したり、相手の注意をそらしたりしたとき
【ルール④】ネットインの扱い(得点 or フォルト)


シャトルがネットに触れた場合、結果によって判定が変わります。
- ネットに触れて相手コートへ落ちた → 打った側の得点
- ネットに触れてその場に落ちた → 打った側のフォルト
- ネットを越えずに自陣に戻った → 打った側のフォルト
ネットを越えて相手コートに落ちることでインプレー成立となるためです。
上記の内容は競技規則をもとに解説しています(開いて根拠を見る)
インプレーのシャトルが
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第13条 第3項(2)
ネットの上を越えなかったとき
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ネットインの詳しいルールはこちらで解説しています。


【ルール⑤】シャトルがネットの上に乗った・絡まった(フォルト or レット)


シャトルがネットの白帯の上に「乗る」またはネットに「絡まって止まる」場合は、状況によって判定が異なります。
- サーブ時(1球目):フォルト
- ラリー中(2球目以降):レット
サーブ時は失点扱いとなりますが、ラリー中はプレー続行不能となるためやり直し(レット)となります。
なお、シャトルがネットに乗る現象はかなりレアケースですが、実際の試合で起こり得るため、知っておくと役に立つルールです。
上記の内容は競技規則をもとに解説しています(開いて根拠を見る)
次の場合は「フォルト」である
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第13条 第2項(1)(2)
サービスでシャトルが
(1)ネットの上に乗った時
(2)ネットを超えた後、ネットにひっかかったとき
次の場合は「レット」である
出典:日本バドミントン協会『競技規則』第14条 第2項(3)
サービスが打ち返されて、シャトルが
① ネットの上に乗ったとき
② ネットを越えた後、ネットにひっかかったとき
よくある質問(FAQ)


ネットの高さは、体育館でバドミントンをするときに「これ合ってる?」と疑問が出やすいポイントです。
ここでは、よく出る疑問をFAQ形式で分かりやすく解説します。
「なんとなく張っている」ことの多いネットですが、実は高さの基準を知っておくとプレーがぐっと楽しくなります。
体育館や家庭でネットを準備するときにも役立つ知識です。
まとめ|バドミントンのネット高さは“152〜155cm”が公式


バドミントンのネット高さは競技規則によって中央152.4cm・両端155cmと定められています。これはネットを張ったときに中央がわずかに沈む構造を前提にした設計です。
またネット際は得点に直結しやすい一方で、フォルト判定や例外ルールが多い領域でもあり、近年は打点の位置によって判定するルールが明確になったことで、ネットプレーの理解がより重要になっています。
さらに、体育館・家庭用ネット・エアバドミントンなど、用途によってネットの再現性や高さの扱いが異なる点も知っておくと役に立ちます。
今回の記事では
- ネットの高さ(152.4〜155cmの公式規定)
- ネットの設置方法(体育館 vs 家庭用)
- ネット際のルール(侵入・ネットイン・レットなど)
- よくある質問(FAQ)
についてまとめて解説しました。
知っておくと、大会準備、体育館での自主練、市民大会、子どもの指導など、さまざまな場面で役立ちます。ネットはただの道具ではなく試合を成立させる重要な要素であることが分かるはずです。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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ネット高さを理解したら、次に押さえておきたいのがバドミントンコートのサイズ、ライン名です。
こちらの記事で詳しく解説しています。




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