バドミントンのサーブは、「115cm以下で打つ」と定められています。
ただ実際には、サーブを打つときに、
どの瞬間が115cmなのか。シャトルのどこを基準にするのか。打ったあとに高さを超えてもいいのか。
意外と、はっきり理解できていないままプレーしている人も少なくありません。
サーブは、試合の最初の一打です。
高さの基準を正しく理解していないと、思わぬフォルトにつながることもあります。
この記事では、競技規則第9条(サービス)をもとに、サーブ高さ115cm以下のルールを整理し、フォルトの判断基準や練習で使える目安まで、分かりやすく解説します。
- サーブ高さ115cm以下の基準
- フォルト判定の具体例がすぐ分かる
- 『打つ瞬間』の意味を正しく理解
- シャトル全体が基準になる理由まで
- 筒3本で115cmを測る実用目安術
バド研究パパまずは「結論|サーブ高さ115cm以下」から確認していきましょう。
結論|バドミントンのサーブ高さは115cm以下


バドミントンのサーブ高さは、競技規則第9条第1項(6)で明確に定められています。
サーバーのラケットで打たれる瞬間に、
日本バドミントン協会発行_競技規則第9条第1項(6)
シャトル全体が必ずコート面から1.15m以下でなければならない。
ポイントは次の3つです。
- 基準は「打たれる瞬間」であること
- シャトル“全体”が対象であること
- コート面から1.15m(115cm)以下であること
ラケットに当たったあとの高さは関係ありません。
判定の基準になるのは、あくまで打つ瞬間の位置です。
まずはこの「115cm以下」という基準を、正しく押さえておきましょう。
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サーブ高さを含めた全体のサーブルールは、こちらで体系的に確認できます。





基準を押さえたところで、次はフォルトになる具体的なケースを確認していきましょう。
フォルトになるサーブ高さとは?


サーブ高さの基準は「115cm以下」ですが、実際にどのような場合がフォルトになるのでしょうか。
ここでは、よくある疑問を整理します。
115cmを超えたら即フォルト
シャトルをラケットで打つ瞬間に、シャトル全体が115cmを少しでも超えていればフォルトになります。
「少しくらいなら大丈夫」という基準はありません。あくまで1.15m以下であることが絶対条件です。
打った後に115cmを超えるのはOK?
結論から言うと、打ったあとの高さは関係ありません。
競技規則第9条第3項では、サービスはシャトルがラケットで打たれた時点で終了すると定められています。
つまり、判定の基準はあくまで打つ瞬間の位置です。その後にラケットを振り上げても、シャトルが上昇しても、それ自体はフォルトにはなりません。
シャトルのどの部分が基準?
高さの判定対象になるのは、コルク部分だけではありません。
規則では「シャトル全体」と明記されています。
羽根の先端を含め、どこか一部でも115cmを超えていればフォルトになります。
そのため、見た目よりもわずかに高くなっているケースもあるため注意が必要です。



ここまででフォルトの基準は整理できました。
次は、115cmという高さの具体的なイメージをつかんでいきます。
サーブ高さ115cmの目安は?【シャトル筒3本分】


「115cm以下」と言われても、実際どのくらいの高さかはイメージしにくいものです。
そこで目安として使えるのが、シャトルの筒(12個入り)です。
シャトル筒の長さは約38.5cm
一般的な12個入りのシャトル筒は、長さが約38.5cmあります。
| 項目 | 長さ |
|---|---|
| シャトル筒1本 | 約38.5cm |
| 筒3本分 | 約115.5cm |
筒を3本分重ねると、約115.5cmになります。
これはサーブ高さの上限である115cmとほぼ同じ高さです。
つまり、シャトル筒3本分がおおよその目安として使えるということです。
練習での使い方
実際の練習では、次のように活用できます。
- 体育館で筒を3本縦に重ねる
- その高さを基準にサーブ位置を確認する
- ジュニア指導の視覚的な目安として使う
サービス高度計測器がなくても、身近な用具で高さ感覚を養うことができます。



ここまでは目安となる考え方でした。
次は、国際大会で実際に使われている判定方法を確認していきます。
サービス高度計測器とは?【国際大会での判定方法】


国際大会では、サーブ高さの判定を目視だけに頼ることはありません。
公平性を保つために、サービス高度計測器が使用されています。
サービス高度計測器の基本構造と役割
サービス高度計測器は、115cmの基準ラインを可視化するための専用器具です。
前後2枚の透明パネルに115cmの基準ラインが引かれており、そのラインより上にシャトルが出ていないかを確認します。
基本的な使い方と判定手順
ここでは、サービス高度計測器の基本的な使い方と判定の流れを整理します。
次の3つの手順で行われます。
計測器はサービスジャッジの座席横、サーバーに近い位置に設置します。
本体に付いている水準器を確認し、脚部のネジを調整して水平を保ちます。
前後のアクリルパネルには2本のラインが引かれています。
ジャッジは、手前と奥のラインが完全に重なって1本に見える位置に視線を固定します。
これにより、見る角度による誤差(パララックス)を防ぎます。
サーバーがシャトルを打つ瞬間、その基準ラインよりもシャトル全体が下にあるかを確認します。
打つ瞬間にシャトルの一部でもラインより上にあれば、サービスフォルトとなります。
計測器がない現場での対応
2019年のルール改訂直後は、すべての大会にサービス高度計測器が用意されていたわけではありません。
愛知県バドミントン協会では、各コートのポストやプレーヤーの着衣にコート面から1.15mの位置へテープやリボンでマークを付け、その高さに水平面をイメージして判定する方法が取られていました。
実際には、水平面を正確にイメージするのは容易ではありません。
そのため、より公平な判定を行うために、サービス高度計測器の導入が進められていきました。
サービス高度計測器の主なメーカー
現在では、複数のメーカーがサービス高度計測器を製造しています。
- セノー(Senoh):日本バドミントン協会検定品。アルミ製で軽量、2軸水準器付き。
- トーエイライト(TOEI LIGHT):大会等で広く使用されるモデルを展開。
- ヨネックス:AC330などのモデルを販売。BWF規定変更に伴い仕様改定。
これらの計測器は主に大会運営向けの器具であり、一般のクラブや学校で常設されるケースは多くありません。



次の章では、サーブ高さが115cmに統一された理由と、その背景を整理していきます。
なぜ115cmルールになったのか?


現在は「115cm以下」という明確な基準がありますが、このルールは最初から決まっていたわけではありません。
実は、サーブ高さの判定方法は大きく変更され、現在の形になりました。
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115cmルールは近年の改定の一つです。他に何がいつ変わったかは、全体年表で確認できます。


旧ルールは「ウエスト基準」
以前の競技規則では、シャトルはサーバーのウエストより下で打たなければならないと定められていました。
ここでいうウエストとは、肋骨の一番下の部位を基準とする「仮想の線」です。
身長差による有利・不利の問題
しかし、このウエスト基準には大きな課題がありました。
身長が高い選手はウエストの位置も高くなり、より高い打点からサーブを打つことができます。
一方、身長が低い選手は打点が低くなり、不利になりやすいという問題がありました。
さらに、ウエストの位置は見た目では判定しづらく、サービスジャッジの判断にばらつきが出ることもありました。
2019年のルール改正
こうした課題を受け、2019年にルールが改正されました。
それまでの「ウエストより下」という基準から、コート面から115cm以下という固定基準へ変更されました。
これにより、身長に関係なく同じ高さで判定できるようになり、より公平で明確なルールへと整理されました。
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他にもサービス時に注意したい「フットフォルト」「スピンサーブ」を理解しておきましょう。




115cmという数字は、単なる高さの指定ではありません。
身長差による有利・不利をなくし、判定を明確にするためのルールとして導入されたものです。



ここまでで、サーブ高さの基準から背景まで整理してきました。
最後に、大切なポイントをまとめます。
まとめ|サーブ高さ115cm以下がフォルト回避の基本


バドミントンのサーブ高さは、コート面から115cm以下と明確に定められています。
そして判定で重要なのは、「打つ瞬間」と「シャトル全体」という2つの視点です。
打った後の高さではなく、ラケットに当たるその瞬間に、シャトルのどの部分も115cmを超えていないことが基準になります。
2019年のルール改正により、ウエスト基準から115cm固定へ変更されました。
これは、身長差による有利・不利をなくし、より公平で明確な判定にするためのルールです。
練習ではシャトル筒3本分を目安にしながら高さ感覚を養い、
大会ではサービス高度計測器によって正確に判定されます。
まずは「115cm」「打つ瞬間」「シャトル全体」の3点を押さえ、フォルトのない安定したサーブを目指しましょう。
本記事で整理したポイントは、次のとおりです。
- サーブ高さの基準(コート面から115cm以下)
- 判定のタイミング(ラケットで打つ瞬間)
- 判定対象(コルクを含むシャトル全体)
- フォルト基準(一部でも115cmを超えれば反則)
- 高さの目安と判定方法(筒3本分/計測器)



ルールを理解すると、サーブはもっと安定します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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サーブ全体のルールを整理して、反則を確実に防ぎましょう。


ルール変更を全体で押さえると、115cmの位置づけがはっきりします。


サーブ時の反則として「フットフォルト」「スピンサーブ」も理解しておきましょう。





